なのに悲しい

どれだけ輝く光の中でも　どれだけ風が柔らかくても

練馬ですね。これは練馬です

練馬の北口というのは、ほんとにもう。このまま豊島園に向かって歩く道というのもまた、味わい深いのですが

マカロニ...マロニエ...?なんでしたっけ。たおやかな通りだこと

ニョキっとふたつ

通り沿いの角地に建つ建物でございますが。エレベーターございません。2階なのですが。外廊下、広い？

それでよく見れば。桜？学校？

階段だわね。3階？

更なる階段は上へと続き

開放感？

なんでしょう

4階は2部屋　なのですが。なんでしょうね、このゆとりの設計

クリーニング前の室内というわけで。エンドレスシューズボックス。これ、キレイキレイしたら、木材とマットな白塗りの扉。とても合うやつですか？そうですよね？

なるほど。室内に入る前に、ちょっと梁があるんですね。へえ

なるほど。ロフトがあるから、な訳ですね。とか思いながら見上げると。高いたかい。

そして、広い広い。窓が広いですね。両端に陣取るガラスブロック。それにしても、見上げると高いたかい（高いと広いしか書いてません）

どうやら、眺めも悪くないようで

どうやら、キッチンも悪くないようで　どうやら3点ユニットバスのようで　どうやら浴室乾燥機ついているようで

さて。アタシはね　高所恐怖症なのよ　知ってるの？

なんだかSacredで。立てるほどの天井高ではありませんが（今日はバレンタインデーなんですね、へえ　177cm成人男性の場合）

さて。なんでしたっけ。あれですね。このお部屋のハイライト。天井の高さと窓のある室内と思いますよね。思って下さい。でも、違うと思うですよ。アタシは。退室して、例の不思議な広さの廊下に出たらですね。ファッ、と、目の前が開けて。校舎が見えて、桜の木が見えて。これはあれですね。桜の季節なんかになったらですよ。ふわりとした風。舞い散る花びら。白球追う声たち。戻らない日々。きっとひとり、悲しくなっちゃうと思ったんですよね。違いますかね。そうですか。

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