「寝たの？」 「寝たよ」 「そう。これ、どうぞ」

遠くで夜抜ける小田急線　葉のさわめき　バルコニーにふたり　女と男

ちょっと悩みましたよね。鶴川駅。だって、私、三鷹駅にいましたからね。三鷹から鶴川か。しばし、逡巡。でも、案外近かったですよ。新宿駅から小田急で30分もしないくらい？とにかく、鶴川駅です。なんだか、緑。しかし、南口は都市整備事業が進んでいて。こんな、のんびりとした駅前の光景も、長く続かないのかもしれません。

それにしても、北口に出てみてびっくりぽん。本屋があって、スタバがあって。あれですね、小洒落た焼き鳥屋が2件ほどありましたね。ワインバーの看板も見えました。好き。それで、なんですか。この心臓破りの坂は。振り返れば、目眩しましたね。せっかく好きになりかけたのに、鶴川。

運動不足の解消には良いかもしれない坂。そんなこと思いながら、程なく物件に到着したわけですが。あら。半地下に、美しい光景

オートロックはありますが、エレベーターはありません。2階の角部屋。なんでしょう。高級風味？

玄関は広かったですね。上部棚の一部はブレーカーがあるため、使えません収納棚。

坂にやられた私の脚を癒すのは、光？

2面の窓。南西を向いた窓から差し込む光。よく見ると、南側の窓中央に、盛大にヒビが入ってますね。ご安心ください。2024年9月7日にガラスを交換予定です。

よく見ると食洗機も付いている気がするカウンターキッチンから、窓に向けば。あら、美しい

全室エアコンが設置されていますが。LDKのエアコンは天井に埋められて

奥行きのあるバルコニーから外を眺めれば。傾斜地になっており、高い建物はNothing. 遠くの方に、小田急の姿が時折に見えますね。カタタン、コトトン、と。微かに聞こえてくるようで。この光景。熱海の高台の方からの眺めだ、と言えば、少し言い過ぎでしょうか。イメージの話です。

7.8帖の洋室は2面の窓で、一部L字の形状になっております。

4.3帖の洋室は、さすがにちょっと狭さを感じますが。収納は容赦無く、大きい

水回りは、設備的には新しさはありませんが、全体的にトーンが揃えられていて、悪い気がしなかったですね。

あの高台のバルコニーの眺め。結構好きだったな。そんなことを思いながら。帰ろ、って歩き出せば。すると、どうでしょう。すぐそばに、公園が。

学生さんの瑞々しさというものは、まったく。さて。帰りもあれですか？心臓破るんですか？

行きは右の道から。すると、左か?! 左なのか?

帰りに選択した坂は、比較的マイルドでしたね

なるほど。駅から、この階段をのぼって、比較的マイルドな坂を進めば良いわけですね。どうしてくれるの、私の心臓。ふと脇を見れば、道なりに続く坂道。なるほど。階段じゃなくて、まろやかな坂道をひたすら歩くという選択もあるのですね。どうしてくれるの、私の心臓。

「寝たの？」

「寝たよ」

「そう。これ、どうぞ」

「どうも」

「住めば都なのかしら。鶴川。意外と栄えてるし。付き合いたての頃、一緒に熱海に行ったわ。覚えてないわよね？

このバルコニーの眺め。あの時泊まったホテルの、バルコニーから見る景色と似ている気がするの。高台の。リゾート感、かな。」

「起きたみたい。それ、飲んでていいよ」

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