戸建カスタム 京島譚

墨田区京島に"全てDIY可"の戸建賃貸物件を見つけましたので、本日はそのご紹介を。

墨田区の東、墨東エリアは土地の区画が非常に複雑なおかげで、路地に入れば初見の方は迷宮状態なのですが。これがまた散歩するには非常に面白いのです。公開空き地には"天水"と書かれた貯水槽らしきものが。雨水を濾過して利用するんでしょうか。発見の多い場所です。

年代物の建屋並ぶ入り組んだ路地の一角、築53年の戸建が借主を募集している一軒家。玄関は引き戸ですので、引き戸鍵と呼ばれる特有の解錠作業を。もうこれだけで昭和のノスタルジーを感じてしまいます。小さな土間を上がると右手にはキッチンが。半世紀を超える時間、台所作業を見つめてきた壁が、ステンレスのキッチンが、なんとも言えない渋い味わいを醸し出しています。これはあれですかね。昔ながらのポテトサラダでも作りたくなる感じでしょうか。

キッチンスペース横目に奥へ進むと、4.5帖の和室が。さらにその奥へと続く洗面所と浴室。下町の狭小住宅ってこんな感じでしたね。懐かしい。

2階へ上がる階段の感じもまた懐かしさが溢れています。シミが広がった土壁、お決まりの急な階段。急な階段、ありましたよね。ご安心ください。手すりついてます。2階に上がると、これがなかなかどうして驚きの連続。2階の2つの和室を繋ぐ板張りの廊下。天井に設置された小さな電球。白磁でしょうか。そして居室のドアには絵が描かれていて。襖に描かれるようなタイプでしょうか。これにはキュンときましたね。実際には、クシュンとしたのですが。埃、敏感なんです。管理はされているようで綺麗に保たれていましたが、汚れや埃はあります。

それにしても、"全てDIY可"なんですよね、こちらの物件。どうしましょう。建築当時の構造に関する書類が残っているかは大変に微妙なところかと思いますので、手探りDIYでしょうか。思いっきり自分色にカスタマイズしつつ、この家のそこかしこに残る味ある素材は活かして頂くと、京島という街と溶け合った空間ができると思うのですが、どうでしょう。襖絵のドアとか、渋いキッチンの感じとか有効活用頂きたいところです。カスタマイズの際には、お声がけ下さい。出来れば掃除が終わった後に、お声がけください。埃、敏感なんです。お茶汲みは得意です。カスタマイズ完了の暁には、墨東奇譚など読み合わせて頂くと、より一層の味わい深さを感じられるのではないでしょうか。

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