多分、だめなんだと思います。
何がだめかと言うと、単純にレトロな物件だったり、
雰囲気の良い物件だから、じゃあ何らかの利用用途にコンバージョンしましょう、
では、だめだと思うんです。面白いことをする、し続けるためには、
今の経済システムにおいては、やはり入りの部分、つまり稼ぎの部分を無視することは出来ません。
作って、稼げなくて、すぐに終わり、では何のためのリノベーションかわかりませんよね。
本日ご紹介する物件、東京中央区の新川に位置する物件なのですが、
格子状の外壁、ズドンとした存在感。川沿い、小さな橋のたもとの立地。
面白い要素はたくさんあるんです。
例えば、この物件1棟丸ごとリノベーションをして、
自由大学とか美学校のようなクリエイティブな学びの場にしてもいいと思うんです。
1階にカフェに入居頂き、2階以上をシェアオフィスとゲストハウスみたいにしてもいいと思うんです。
でも、このような、今やコンバージョン後の定型フォーマットになりつつある
用途をただあてはめても、当然のことながら上手くはいかないと思うんです。
儲け、という部分においてです。物件が立地する周辺含めた場所のコンテクスト、物件自体の魅力、
事業性、それらを総合的に勘案したうえで、定型フォーマット、つまり流行りもののカフェ+シェアオフィスを採用するのは、
ありだと思うんです。何が言いたいかと言うと、東京にはまだまだ面白い物件はあるんです。
10年前に比べたら、そうした物件を再生して、新しい価値を付加するリノベーションの活動も、だいぶ増えました。
でも、古い物件の再生事業が、少し商業的になっているというか。再生の成功には、
近道はなくて、地道に物件と周辺環境と事業に向き合っていかないと、いけないのかなあと、感じ入っている次第です。
リノベーションは手段であって、物件オーナーからすれば、あくまで不動産事業であり、
入居するテナントは、個々の事業に向き合っている。当たり前のことなのだけれど、
今一度不動産の再生という事を立ち止まって考えるべき時が来ているのかなあと思っています。
[物件情報]
所在地:東京都中央区新川
最寄り駅:東京メトロ東西線茅場町駅 徒歩10分
[本記事について]
本物件の紹介内容は、編集部による空想であり、物件オーナーへの掲載許可等は取っておりません。
紹介する物件が現在賃貸可能かどうかの確認は取っておりませんので、
あくまで、もしこの物件を賃貸できたら、、という空想の範囲で紹介内容をお楽しみ下さい
(text by 編集部)
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